「生産性」について、社内でもっと深く理解したい。
今回は僕がこの本を読んだことをまとめます。大変良い本でした。社員全員にオススメしたいですし、自分も勉強が足らなかったと深く反省しました。
勉強したことをもう少し深く理解を深めるために、ブログでアウトプットしたいと思います。
アメリカは「リーダーシップ」と「生産性」への意識が日本と全く違う。
この本の冒頭「はじめに」の7ページだけでも読んで欲しい。ここに全てが詰まってるといって過言でない。世界最大の経営コンサルタント、マッキンゼーで17年間働いた日本人。シン・ニホンを上梓した安宅和人さんとは同期の人。それが著者の伊賀泰代さんだ。
日本人とアメリカ人は能力的に違いはまったくない。ビジネスセンス、発想、勤勉さ、論理思考力、全て勝るとも劣らない。しかし、決定的な差をつけているのが2つだけある。それがリーダーシップ育成と、生産性への意識の低さ。日本人として米国文化ゴリゴリのトップ企業でバリバリやってきた彼女の言葉はさすがに重みがある。
リーダーシップについての日本・米国の意識の違い
日本だとどうでしょう。リーダーシップって少しこっ恥ずかしい言葉に聞こえませんか?
生まれながらのガキ大将。生まれながらのまとめ役。人前に立つのが苦手じゃないタイプ。自然とそういう人がリーダーになっていく。リーダーシップは天性の素質。
「世の中にはリーダー素質をもつ一部の人と、リーダーには向かない”その他大勢”の人がいる」、「組織には優れたリーダーが一人いれば良い」。日本だと、こんな風にとらえてる人が多いと思います。
大きな決断をするとき、有事の際、トラブルが起こったときに、リーダーシップが発揮される。今回のコロナ禍のような緊急事態にどう動くか!これこそがリーダーシップであると認識されてるように思います。
だけど、米国では全く違う。米国では「リーダーシップは技術。だから訓練によって習得するものだ。」と認識されてます。また「リーダーシップとは組織にいる全員が発揮するものだ。」とされており、僕たちが想像するリーダーシップ像とは、全く違います。
そして、「リーダーシップとは緊急事態でなく、毎日に何度も発揮するものだ」という認識があります。この認識の差が、組織全体のパフォーマンスの差に大きく影響を与えています。
いついかなる場面でも「自分で考え意見を発する」ことを常とし、リーダーを大量生産する文化の米国。たまたま現れる特別なカリスマに頼る日本。この差が大変にあります。
事実日本では、「船頭多くして船山に登る」ということわざもあるように、トップが決めたことに敢えて逆らう人は少ないように思います。それが故に指示待ちになる傾向も強く、自分で考える力が弱くなってしまうところもあります。
生産性についての意識の違い
さらに著者が大きく指摘するのが、本のタイトルにもなっている「生産性」への意識の差です。日本で生産性というと、写真のような製造現場での「時間あたりの出荷台数の向上」をイメージすると思います。
日本に生産性という概念が入り広まったのがトヨタさんのような製造現場でした。だからこういう印象が強い。
しかし、米国では、こういうホワイトカラーにもっとも生産性が求められています。日本では現場を離れた管理職というイメージですが、それが全く違うようです。単に頭がいい、仕事が鬼早いという話ではありません。
やるべきことの優先順位を明確にし、やるべきでないことは、大胆に割り切って他人に任せる潔さ。結論を端的に伝え、無駄な余地のないコミュニケーション。
組織のパフォーマンス(付加価値)が向上するなら、長年やってきたこともドンドンやめ、リスクをとることを躊躇しない攻めの姿勢。既成概念を取っ払い、ゼロベースで思考し経営をリデザインしていく。
こういう「生産性への意識」が日本企業とは圧倒的に違うそうです。
この2つは技術なので盗める!身につけられる!
これらの2つの決定的な違いは、技術(スキル)なので、勉強次第訓練次第で誰でも手に入れることができるそうです。もちろんハーバード大を卒業するような人たちと僕とは、頭のデキが違いますが、僕もまだまだ成長できる余地がありそうです。
さぁ、どうでしょう!読んでみたくなりましたか?いまご紹介した部分、まだ冒頭の3ページだけです。これからまだまだ、「生産性のフレームワーク」「会議編」「育成編」「業務仕分け」など、生産性についてのチャプター盛りだくさん。
勉強になるのは間違いありません。僕ももう一度読み込んで、会社のパフォーマンス向上に貢献したいです。