グループウェア導入のお知らせと経緯
どうも代表の伊藤です。4月の半ばくらいから、グループウェアについて調査し、材光でも6月から導入を決定しました。今回のブログでは、その目的と経緯について簡単にお知らせします。
導入するのは、GoogleのG Suite。コミュニケーションの活発化を目指して。
まず結論から話しますと、うちの会社で使うのはGoogleです。決め手は複数ありますが、ひとつは、Googleのサービスを使ってる社員が一定数いることで、浸透速度が早くなるだろうということです。
グループウェアの導入の目的は、社内コミュニケーションの活発化、情報共有の速度感をあげること。まぁ一言でいうと業務効率をあげることです。
色々悩んだけども、結局アメリカ産・・・・。これで自宅のテレビはNetflix、お買い物はAmazon、会社ではGoogleと。滋賀県にいる僕もすっかりカリフォルニア帝国の傀儡に成り果ててしまいました。
Googleの利点①容量無制限のドライブ
さてGoogleのグループウェア「G suite」。このサービスで僕たちの会社にとって、おそらく一番の利点はデータの容量上限がないことです。建設会社は仕事柄大容量のデータを使います。メール・チャット・書面・図面・写真、あらゆるデータが同じクラウドに保存され、その容量が無制限です。
今までみたいにPCのパワーに依存されることなく、無限なデータを扱うことができ、また世界が誇る高いセキュリティで情報を保管できるのは、大きな利点だと思いました。
無料版のGoogleドライブを使ったことがある人はわかると思うけど、ノートPCのハードディスクと、クラウドのデータをミラーリング(高速コピー)しているだけなので、結局クラウドの容量分ハードディスクの容量が必要なんですよね。これがG suiteのビジネス版だとHDに全く依存しないのです。
イメージしてもらうならばYoutubeです。ストリーミング再生という機能で、動画をダウンロードしていません。あの仕組みと同じやり方で、直接データを触り毎秒毎に自動保存される仕組みです。だから、HDの容量が5GBしかなくても1TBのデータをやり取りできます。
Googleの利点②検索の強さ
さらにGoogleの強みである検索。同じクラウドにあるので、検索で叩けばすべての情報を簡単に網羅できます。Googleのメール、クラウドドライブのデータ、チャットのやり取り、その他全部のデータを圧倒的な速度で検索してくれます。そこに「モレ」や「ヌケ」などはありません。これはGoogleならではの強みだと感じました。
Googleの利点③完全なクラウドシステム
またもう一つは、端末に依存しないということ。GoogleのサービスはSaas(Softwear as a Servis)、いわゆるクラウドで動きます。今までみたいにPCにインストールして動かすというのでないので、会社と自宅、デスクトップとノートブック、スマホとタブレットというように、あらゆる端末で情報にアクセスできます。
だから、「パソコンが壊れたー!」となっても、しばらく代理のPCで全く同じ情報にアクセスできます。過去のメールもそのまま見れます。(極論誰かのを借りても問題なしです。)
他にもGoogleには以下のサービスがあります。これらが仕事の効率化(省人力化)に貢献してくれるだろうという考えです。以下簡単にサービスについて纏めておきます。
- Gmail (zaimitsuドメインのままWEBで使用できる)
- Google Drive(PC容量に依存せず無限に使える)
- カレンダー(視覚的にわかりやすく共有できる)
- Google チャット(社外はメール、社内はチャット)
- Googleサイト(社内ポータルサイトの構築)
- Googleフォーム(アンケートや意見箱)
と、おおよそ会社で使う機能面ではこのようなものです。
他のグループウェアとの比較(サイボウズGaroon)
サイボウズのグループウェアは「すべてさらけ出す」。
これは、開発しているサイボウズさんの大事にされてる価値観が「公明正大」だということもあり、そもそもの設計コンセプトが「すべてをクリアに公開する」となってる。だから、密室でのやり取りみたいなことが、オンラインでも生まれにくくなってます。
例えば僕もよく使うLINEだったら、個別にやりとりしたのは互いの秘密になる。やり取りした事実さえ他の人は知る由もない。でもGaroonならばそれも公開される。(もちろん非公開にもできるが、そうするとLINE worksと同じになる)。7人くらいのグループチャットみたいなところで、やり取りを交わしているのを、部外の人が覗くこともできる。
誰かが上司に書いた日報も公開される。互いに包み隠さずすべてさらけ出す。まさに公明正大なやり取り。こう聴くと大変美しいのだけど、その実かなり残酷でもある。
書く側は、公開されるので、衆人に耐えうる情報でないとならない。皆が見るかもしれないという無言の監視の目が「甘え」や「逃げ」からの抑止力になっていく。自然と襟が正しくなっていく仕組み、つまり組織のカルチャーが変わる必要がサイボウズのグループウェアにある。
「これってどうなるんでしょうか?」とか「どういう事を意図してこの結果になったんですか?」という社内からの質問に対して、「いやー社長が決めた。詳しくは知らんなー」とか、「今までの慣習やからなぁ」という曖昧なごまかしは通用しない。質問する側も、それに答える側も、しっかりとインサイトに向き合う覚悟がいる。
すべてを公開していくというのは、残酷でもあるし覚悟のいる仕事のやり方なんですよね。でも、こういう会話が生まれるようでないと、会社は健康的な成長をしていかないと思います。
サイボウズで気に入らんかったところ
正直、「公明正大」という価値観は僕は大好き。大変共感できるし、こういう会社は良いなと思いました。日本人が開発して日本向けに作られたグループウェア、だけどサイボウズのカルチャーは「脱日本式」。上が決めた通りやりなさい、上意下達のピラミッド構造では通用しないやり方です。
サイボウズの考え方についてまとまってる本はコチラです。会社のライブラリに置いてますので、一度読んでみてください。視点を変えてくれる良い本だと思います。
ほぼほぼ僕はこの考え方を気に入っていました。しかし、ダメだった点が3点ありました。
- モバイル機能の弱さ
- メール機能
- チャット機能の不足でした。
Garoonもクラウド版を考えていたので、デバイスに問わず使用できることはできる。でもこの①、②のUI(User Interface/画面イメージと操作性)がどうにも不便でならなかった。
①まずモバイル機能の弱さ
スマホで撮った写真をアップしたい。スマホで予定を入力したい。スマホでワークフロー申請したい。スマホでデータを確認したい。という様々なことに不具合がありました。
外部から来たメールを、チャットで社内に転送かける。というのもスマホで出来なかった。(これはサイボウズのメールUIが馴染めないので、機能から外したのも原因かも知れない)。
これが出来ないと、出先で受け取ったメールは、結局会社に帰らないと完結できない。これは不便でした。
②メール画面の使いにくさ
仕事柄(というかどこの会社でも多いと思うが)、社外とのやり取りは当然メールになる。このメールが正直見ずらい。OutlookのUIに慣れているせいもあるけど、既読未読の表示の悪さとかソート機能の使い方について、あまり社内で評判が良くなかった。
そのためグループウェアの機能からメールを外したわけだけど、そうすると途端にめちゃくちゃ不便になる。外部→内部コミュニケーションがとれなくなってしまう。このメールUIがどうにも使いにくかった。
③チャットがない。
これも結構悩んだ。サイボウズにはスペースと言う機能があり、チャットのようなやりとりはできる。でも個別やりとりにはあまり向かない。個別にはメッセージという機能があるけど「お題」と「本文」の入力があり、ほぼメールと同じになりチャットみたいな速度で会話ができない。
僕は「要件は簡潔に。結論からシンプルに。」というタイプだ。
「お世話になってます、標題の件ですがご報告を頂いた通りまとめております。ご一読ください。伊藤拝」こんなメールみたいなやり取りを社内でやりたくない。
チャットなら、写真をポンと送って「これです」だけでいい。正直必要なコミュニケーションはこれだけなんです。必要なものだけやってくれたらいい。だからチャット機能がないサイボウズには、少々ガッカリしたのだ。
まとめ
というような感じで、グループウェア導入を決めました。社員の皆さんには、存分に使い込んでくれるようお願いします。
Googleに方針は決めたわけですが、サイボウズさんのもつ「説明責任」「質問責任」というカルチャーには大きく勉強させてもらいました。今後材光工務店も、クリアな会社として様々な習慣を変えていきたいと思っています。
これから導入支援の講習会などを企画してます。社用携帯にマストでインストールしなければならないアプリや、ワーキングルールのアップデートなど、準備と共有化にある程度の時間がかかると思います。